スマホ充電器のアンペアが多いと充電が速い?2.4アンペアについてわかりやすく解説
スマホを手にしたとき、充電の減りが早いと感じたことはありませんか?
毎日、充電するため、充電のスピードはとても重要。
この記事では、スマホの充電速度に大きく影響を与える「アンペア数」について解説します。
たとえば、2.4アンペアの充電器を使えば、1アンペアの充電器よりも、理論上では約2.4倍速く充電できます。
しかし、充電速度を最大限に引き出すためには、スマホが急速充電に対応しているか、使用しているケーブルが適切かという点も非常に重要です。
この記事を読むことで、あなたがスマホの充電に関して抱えているかもしれない悩みを解消し、日々の充電時間を短縮する方法を学べるでしょう。
充電スピードを決めるアンペア数!2.4アンペアの威力とは?
充電器のアンペア出力が高いほど、スマホへの充電速度が速くなります。
例えば、2.4アンペアの充電器は、1アンペアのものに比べて約2.4倍速く充電可能です。以前は1A出力の充電器が一般的でしたが、スマホのバッテリー容量の増加に伴い、より高速な充電が求められるようになりました。
これに応えて2.4Aの急速充電器が登場し、短時間での充電を実現。USB規格では電圧が5Vに統一されており、充電速度を上げるためにはアンペア数を増やす必要があります。
iPhoneの純正充電器は1アンペア!
出典元:Apple公式サイト「Apple USB 電源アダプタについて」
iPhoneの純正の充電器を見ると、1Aと記載があります。電圧が5Vなので、5W(1A×5V)になります。
充電の規格とは?
充電の規格とは、スマホやタブレットを充電するときに使う「ルール」みたいなもの。例えば、スマホを充電するときに使う電気の量を決めています。
iPhoneが対応している充電の規格
iPhoneの充電器の基本は「5V/1A=5W」です。
iPhoneはこの基本規格の他にも、より高速に充電できる規格にも対応。
例えば「5V/2.1A=10.5W」や「9V/2A=18W」と、異なる電圧と電流の組み合わせでより多くの電力を供給し、充電時間を短縮できます。
- 5V/1A=5W
- 5V/2.1A=10.5W
- 5V/2.4A=12W
- 9V/2A=18W
Androidが対応している充電の規格
Androidデバイスの基本的な充電規格は「5V/0.5A=2.5W」で、これは比較的低速な充電。
しかし、AndroidデバイスもiPhoneと同様に、より高速な充電をサポートする規格に対応しており、「5V/3A=15W」や「9V/2A=18W」といった規格で充電することが可能です。
- 5V/0.5A=2.5W
- 5V/1.5A=7.5W
- 5V/3A=15W
- 9V/2A=18W
各社で独自開発された急速充電の規格
充電の規格は、スマホやタブレットを充電する基本的なルール。USB PDとQCは、その基本的なルールをもっと速く、もっと効率的にするための特別な技術です。
そのほか、バッファローの「AUTO POWER SELECT」、アンカーの「Power IQ」、cheeroの「Auto-IC」などがあります。
USB Power Delivery(PD)
USB PDとは「USB Power Delivery」の略称。USB Type-C端子を使用して最大100W(20V / 5A)の電力を供給できる高速充電技術です。
これにより、スマホだけでなく、タブレットやノートパソコンなどのより大きなデバイスも迅速に充電することが可能。
Quick Charge(QC)
Quick Charge(クイックチャージ)は、アメリカのQUALCOMM社が開発したスマホ・タブレットを高速で充電できる規格。
特にスマホやタブレットの充電時間を大幅に短縮できます。
例えば、Quick Charge 3.0は通常のUSB充電よりも約4倍速くデバイスを充電できます。Quick Charge技術は、5Vから20Vまでの異なる電圧レベルを使用して、デバイスの充電状態や電力需要に応じて最適な充電速度を提供します。
【電力計算の基本】W(ワット)、A(アンペア)、V(ボルト)とは?
- V(ボルト)電圧は電気を押し出す力。
- A(アンペア)電流は電気を流す量。
- W(ワット)電力は消費される電気のエネルギーです。
電圧(V)×電流(A)=電力(W)
V(ボルト)電圧
電圧は、電気を押し出す力です。電圧が高いと、電気は強く押し出されることになります。
例えば、これを水の世界で考えると、水圧に相当します。
高い山の上にある水タンクから低い場所へ水を流すとき、水の高さ(高い位置にある水タンク)が水を押し出す力となります。
この「高さ」が大きいほど、水は強く押し出され、水圧が高くなります。
現状、スマホの充電器の電圧(ボルト)は5Vになることが多いです。
A(アンペア)電流
電流は、一定時間に流れる電気の量を表します。
水で例えると、一定時間に流れる水の量に相当します。
水道の蛇口をひねると水が流れ出ますが、蛇口を大きく開ければ開けるほど、多くの水が流れ出ることになります。
この「蛇口を開ける度合い」が電流(アンペア)に相当し、大きく開けるほど、多くの水(電気)が流れます。
スマホの充電器の電流(アンペア)は、1A、急速充電と呼ばれる充電器は2.4Aになっています。
W(ワット)電力
電力は、電気がする仕事の量や消費されるエネルギーを表します。
水の例で言うと、流れる水のエネルギーに例えることができます。
例えば、水車を回すために水を使う場合、水の流れ(電流)と水圧(電圧)が大きいほど、水車はより多くのエネルギーを受け取り、より多くの仕事をすることができます。
つまり、水の量と水の押し出す力が大きいほど、そのエネルギー(電力)も大きくなります。
一般的な充電器の電力は5W(5V×1A)ですが、急速充電とよばれる充電器の場合、18W(5V×2.4A)担っていることが多いですが、15Wや20Wの場合もあります
急速充電を利用する際の注意点
充電速度はアンペア数だけでなく、使用する充電器の品質やスマホのバッテリー状態にも大きく依存します。
スマホが急速充電に対応している必要がある
iPhoneなら、iPhone8(2017年9月発売)以降、iPhoneSEは第2世代(2020年4月発売)以降で、急速充電に対応。
Androidの場合、GalaxyならS21モデル以降なら対応しています。
そのほかのAndroidスマホも2021年以降であれば、ほとんどの機種が対応しています。(詳細は公式サイトでご確認ください。)
ケーブルも確認する
充電速度にはケーブルの種類も重要です。
例えば、高品質なUSB-Cケーブルは、安価なケーブルに比べて電流の損失が少なく、より効率的な充電を可能にします。
まとめ
スマホの充電に関するアンペア数の選択は、充電速度を最適化する上で非常に重要です。
2.4アンペアの充電器は、1アンペアの充電器と比較して約2.4倍の速さで充電できるとされています。
しかし、スマホの充電速度を単にアンペア数で決めることはできません。スマホが急速充電に対応しているかどうか、そして使用しているケーブルが適切であるかどうかも、充電速度に大きく影響します。