一人暮らしの通信費は平均いくら?自分の適正額を確認する方法

毎月のスマホ代やネット代、引き落としで自動的に支払っているため、正確にいくらかかっているか把握できていない方も多いのではないでしょうか。

「なんとなく高い気がするけど、相場がわからない」。こう感じたまま放置していると、年間で3万〜5万円を余分に支払い続けてしまう可能性があります。一人暮らしでは家族割が使えないぶん、自分で最適化しなければ通信費は割高になりやすい構造です。

この記事では、一人暮らしの通信費の平均額とその内訳、そして自分にとっての適正額を判断するための考え方を整理しています。

目次

一人暮らしの通信費の平均額。内訳と統計データの読み方

一人暮らしの通信費は月額6,400〜8,900円が目安です。約7割がスマホ代で、残りがインターネット接続料です。

通信費の「平均」は、参照する統計によって数字が異なります。記事によって金額が違うのはこのためで、自分と比較する際にはどの統計を見ているかを意識する必要があります。

通信費の月額平均は6,403〜約8,900円。統計ごとに差がある理由

一人暮らしの通信費の平均額として、よく引用される2つの統計があります。

1つ目は、総務省「家計調査」の2025年(令和7年)年平均データです。こちらでは単身世帯の通信費は月額6,403円です(※1)。

2つ目は、総務省「家計消費状況調査」です。こちらは、スマホ代やWi-Fi料金など、通信関連費用を細かく集計したICT関連の支出をより詳細に把握するための調査で、スマホの通信・通話使用料とインターネット接続料を合わせると、単身世帯の通信費は月額約8,900円になります(※2)。

調査名通信費(月額平均)特徴
総務省「家計調査」
(2025年平均)
6,403円単身世帯の通信費を集計した一般的な家計調査
総務省「家計消費状況調査」約8,900円スマホ代やWi-Fi料金など、ICT関連の通信費をより細かく集計した調査

この2つの統計で2,500円ほどの開きがある理由は、調査の仕組みが異なるためです。「家計調査」は家計簿方式で品目別に支出を記録する調査で、「家計消費状況調査」はICT関連の支出をより詳細に把握するために設計された調査です。調査対象のサンプリングや分類基準が異なるため、同じ「通信費」でも数字にズレが生じます。

さらに、端末の分割購入代金を含むかどうかでも金額は変わります。ネット上の記事で「平均6,400円」と書かれていたり「平均8,900円」と書かれていたりするのは、この統計源の違いが原因です。どちらかが間違っているわけではなく、切り口が違うと理解しておくと、情報を正しく読み取れます。

(※1)出典:総務省統計局「家計調査 家計収支編 単身世帯 詳細結果表 2025年」
(※2)出典:総務省統計局「家計消費状況調査 2025年平均 単身世帯」

内訳はスマホ代が約6,300円、ネット代が約2,600円

一人暮らしの通信費で最も大きな割合を占めるのは、スマホの通信料と通話料です。家計消費状況調査(2025年平均)のデータでは、スマホ等の通信・通話使用料が約6,300円、インターネット接続料が約2,600円です(※)。

スマホ代が全体の約7割を占めているため、通信費を下げたい場合、まずスマホ代の見直しが最も効果的です。

一方、インターネット接続料の平均が約2,600円と比較的低めに見えるのは、Wi-Fi無料の賃貸物件に住んでいる人やスマホのテザリングだけで済ませている人が含まれ、平均を押し下げているためです。自分で光回線やホームルーターを契約している場合、実態としては月4,000〜5,000円前後が目安になります。

(※)出典:総務省統計局「家計消費状況調査 2025年平均 単身世帯」

平均値は「全年齢の単身世帯」の数字。若年勤労者はもう少し高い

ここで注意しておきたいのは、上記の平均値が「全年齢の単身世帯」を対象にしたデータだという点です。

統計には、スマホをあまり使わない高齢者世帯や、収入が少ない無職世帯も含まれています。20代〜40代の勤労者は、SNSや動画視聴、在宅ワークなどでデータ使用量が多くなる傾向があり、実際の通信費は平均値よりも高くなりやすいでしょう。

ちなみに、令和6年全国家計構造調査によると、単身世帯の消費支出に占める「交通・通信」の割合は14.2%で、「食料」(18.8%)「住居」(16.1%)に次ぐ第3位の費目です(※)。年間にすると約8〜11万円の出費になるため、見直し効果は決して小さくありません。

「平均並みだから問題ない」と早合点せず、自分の利用スタイルに対して適正な金額かどうかを判断する視点が大切です。

(※)出典:総務省「令和6年全国家計構造調査 家計収支に関する結果」

自宅のネット回線は必要か。光回線・ホームルーター・テザリングの判断基準

在宅ワークやオンラインゲームをする人は光回線が安心です。ライトユーザーはテザリングだけでも生活できます。

一人暮らしの通信費を考えるとき、「自宅にネット回線を引くべきかどうか」は悩みどころではないでしょうか。結論としては、自分のインターネットの使い方によって最適解が変わります。

利用スタイル別の回線選びフロー

どの回線が自分に合うかは、日常のネットの使い方で判断できます。

Web閲覧、SNS、動画視聴(標準画質)が中心で、在宅ワークをしない場合は、スマホのテザリングやホームルーターで十分まかなえます。月額をスマホ1本にまとめられるため、通信費を最小限に抑えられるのが利点です。

在宅ワークでビデオ会議を頻繁に使う場合は、通信の安定性が求められます。光回線が理想的ですが、工事ができない物件ではホームルーターも選択肢に入ります。

オンラインゲーム(FPS、対戦型など)をプレイする場合は、低遅延(低Ping値)が必須のため、光回線一択です。ホームルーターやテザリングでは、ラグが発生してストレスになる可能性が高くなります。

つまり、「自分が自宅でどんなネットの使い方をしているか」が判断の起点です。この基準をもとに選べば、不要な回線に毎月数千円を払い続けるリスクを避けられます。

利用スタイルおすすめ回線理由
Web閲覧・SNS・動画視聴中心テザリング / ホームルーター通信費を抑えやすく十分使える
在宅ワーク・ビデオ会議が多い光回線
(難しければホームルーター)
通信の安定性が必要
オンラインゲーム(FPS・対戦)光回線低遅延が必要でラグが少ない

テザリングだけで生活するメリットとデメリット

「テザリングだけで生活できるのか」は、一人暮らしの通信費を考えるうえで多くの人が気になるテーマです。

テザリングとは、スマホのモバイルデータ通信をパソコンやタブレットと共有する機能です。別途ネット回線を契約しなくてよいため、月額をスマホ代だけに一本化できます。たとえば楽天モバイルのRakuten最強プラン(月3,278円、データ無制限)なら、テザリングにも制限がないため、スマホ1台で自宅のネット環境をまかなえます(※)。

ただし、テザリングにはデメリットもあります。スマホのバッテリー消費が激しくなること、同時に接続できる台数に限りがあること(iPhoneで5台、Androidで10台程度)、そして回線速度が光回線に比べて不安定なことが挙げられます。

在宅ワークをしない人で、動画視聴やSNSが中心のライトユーザーであれば、テザリングだけの生活でもストレスを感じにくいでしょう。逆に、在宅でビデオ会議を日常的に行う人や、PCとスマホを同時に長時間接続する人には向いていません。

(※)出典:楽天モバイル公式サイト「Rakuten最強プラン」

ホームルーターは光回線の「手軽な代替」として選択肢に

ホームルーターは、工事不要でコンセントに挿すだけでWi-Fi環境を作れる通信機器です。月額は3,000〜5,000円台で、光回線のマンションプランとほぼ同じ価格帯になります。

光回線と比較すると通信速度やPing値は劣りますが、Web閲覧、動画視聴、SNSなどの日常的な用途であれば十分な速度が出ます。

とくに引っ越しが多い一人暮らしの場合、光回線の開通工事の待ち時間や工事費を避けられるのは大きなメリットです。新しい住所でもコンセントに挿すだけですぐ使えるため、生活の立ち上げがスムーズになります。

通信費を安くする3つのステップを効果が大きい順に解説

最も効果が大きいのはスマホの乗り換えで、年間約3.4万円の節約が見込めます。違約金なし、MNP無料で手続きも簡単です。

通信費の節約方法はいくつかありますが、ここでは効果が大きい順に3つのステップで整理します。「なんとなく安くしたい」ではなく、「自分の使い方に合った最適解を見つける」という視点で進めてみてください。

ステップ1 まず自分のデータ使用量を確認する

通信費の見直しで最初にやるべきことは、自分が毎月どのくらいのデータ通信量を使っているかを確認することです。

確認方法は簡単で、契約している携帯電話会社のマイページ(My docomo、My au、My SoftBank等)にログインするか、スマホの設定画面からデータ使用量を確認できます。

自宅にWi-Fiがある場合、外出先のみの利用であればモバイルデータの使用量は大幅に減る傾向があります。にもかかわらず、20GBや無制限のプランを契約し続けていると、毎月1,000〜3,000円を余分に支払っている計算になりかねません。

自分のデータ使用量がわかれば、次のステップで選ぶべきプランの容量帯が明確になります。3GB以下で収まっているなら小容量プラン、10GB前後なら中容量プラン、20GB以上使うなら大容量か無制限プランが目安です。

ステップ2 格安SIMへの乗り換えで月約2,800円の節約

データ使用量を確認したら、次は自分に合った通信サービスの格安SIMの乗り換えを検討します。

ここで「格安SIM」と一口に言っても、実は3つのカテゴリがあり、それぞれ通信品質と価格のバランスが異なります。

格安SIM(IIJmio、mineoなど)は月額が最も安い反面、昼休み(12〜13時)などの混雑時間帯に通信速度が低下しやすい特性があります。価格を最優先にしたい人に向いています。

サブブランド(UQ mobile、ワイモバイル)は、大手キャリアの回線をそのまま使っているため通信品質が安定しています。店舗でのサポートも受けられるため、オンライン手続きに不安がある人にも適しています。

オンライン専用プラン(ahamo、LINEMO、povo)も大手キャリアの回線を使用しており、品質は大手とほぼ同等です。店舗サポートがない代わりに月額が抑えられています。

「格安SIMは通信品質が悪い」というイメージを持っている方もいるかもしれませんが、それは2015〜2018年頃の状況です。2026年現在では回線設備の増強が進み、サブブランドやオンライン専用プランであれば、日常使いで不満を感じることはほとんどありません。

そしてもうひとつ、乗り換えの手続き面についても触れておきます。2022年7月の法令改正で、携帯電話の解約違約金は撤廃されました(※)。MNP(番号そのまま乗り換え)の手数料も2021年4月から原則無料です。かつてあった「9,500円の違約金」や「2年縛り」はもう存在しません。

(※)出典:総務省「電気通信事業法第27条の3の施行状況の検討」

残っているのは「手続きが面倒そう」という心理的なハードルだけです。実際にはオンラインで10〜20分程度で完了するケースがほとんどです。

月のデータ使用量が3GB程度であれば、LINEMOベストプラン(3GBまで月990円の段階制。3GBを超えると10GBまで月2,090円に自動移行)や楽天モバイル(3GBまで月1,078円)が候補になります。データを多く使う人なら、楽天モバイルの無制限プラン(月3,278円)も選択肢に入るでしょう。

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ステップ3 ネット回線もセットで見直すとさらに月1,000円以上削減

スマホの見直しが済んだら、自宅のインターネット回線もあわせて検討しましょう。

スマホと光回線を同じグループの会社で契約すると、セット割で毎月550〜1,100円程度の割引が受けられるケースがあります。たとえば、ワイモバイルとソフトバンク光の「おうち割」や、UQ mobileとauひかりの「自宅セット割」などが該当します。

ただし、セット割のためだけに高い光回線を選んでしまうと、割引を差し引いてもトータルでは高くなるケースがあります。比較する際は、「セット割適用後の合計金額」で判断するのがポイントです。

回線の見直しを効率よく進めるなら、引っ越しのタイミングが最適です。新居の回線を選ぶついでにスマホとのセット割も検討すれば、手間をかけずに通信費全体を最適化できます。

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一人暮らしの通信費に関するよくある質問

一人暮らしで多い疑問は「Wi-Fiは必要か」「格安SIMの品質」「乗り換えの手順」の3つです。

ここでは、一人暮らしの通信費について寄せられることの多い疑問に回答します。

一人暮らしの通信費は生活費の何割くらい?

総務省の令和6年全国家計構造調査によると、一人暮らしの月の生活費は約174,147円で、そのうち「交通・通信」は全体の14.2%を占めています。通信費だけに限定すると、おおむね生活費の約4〜5%前後です。年間にすると約8〜11万円になり、見直しによって年間3〜5万円の削減が見込めます。

格安SIMに変えると通信品質は落ちる?

「格安SIM」のカテゴリによって異なります。MVNO(IIJmio、mineoなど)は、大手キャリアから回線を借りて運営しているため、昼休みや夕方の混雑時間帯に速度が落ちやすい傾向があります。

一方、サブブランド(UQ mobile、ワイモバイル)やオンライン専用プラン(ahamo、LINEMO、povo)は、大手キャリアの回線をそのまま使用しているため、通信品質は大手とほぼ変わりません。動画視聴やSNS利用で困ることはまずないでしょう。

「格安SIM=品質が悪い」というのは一括りにした誤解です。自分が通信品質をどこまで求めるかによって、選ぶカテゴリを変えれば問題ありません。

スマホの乗り換えに違約金やMNP手数料はかかる?

2022年7月の省令改正により、携帯電話の解約時の違約金は撤廃されています。また、MNP(番号ポータビリティ)の手数料も2021年4月から原則無料化されました(※)。

(※)出典:総務省「電気通信事業法第27条の3の施行状況の検討」

かつては9,500円の違約金や2年縛りがありましたが、現在はどの大手キャリアでも撤廃済みです。乗り換え手続き自体もオンラインで完結でき、電話番号もそのまま引き継げます。

一人暮らしでスマホだけ(Wi-Fiなし)でも大丈夫?

ライトユーザー(Web閲覧、SNS、動画視聴が中心で、在宅ワークをしない人)であれば、スマホだけでも生活に支障はありません。

ギガ無制限のプランを契約していれば、テザリングでパソコンやタブレットもカバーできます。楽天モバイルのRakuten最強プラン(月3,278円、データ無制限)はテザリングにも制限がないため、スマホ1台でネット環境を完結させたい人には有力な選択肢です(※)。

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ただし、バッテリーの消耗が激しくなる点と、同時接続台数に限りがある点は考慮してください。長時間のテザリング利用が前提なら、ホームルーターの導入も検討する価値があります。

通信費の見直しは「一度やれば毎月効く」固定費削減の第一歩

通信費は一度見直せば毎月自動で節約効果が続きます。まずは自分のデータ使用量の確認から始めましょう。

食費や光熱費の節約は毎日の行動を変える必要がありますが、通信費は違います。プラン変更や乗り換えを1回行えば、あとは毎月自動的に節約効果が積み上がっていきます。月2,000円の削減でも、年間24,000円、5年で12万円の差になります。

通信費の見直しで最初にやるべきことは、自分のデータ使用量をキャリアのマイページで確認することです。実際の使用量に対してプランが過大になっていないかをチェックするだけで、見直しの方向性が見えてきます。

大手キャリアから格安SIMへの乗り換えで、年間約3~4万円の節約が見込めます。違約金は撤廃済みで、MNP手数料も無料。サブブランドやオンライン専用プランなら通信品質も安心です。

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