この記事では、デュアルSIMとそのメリット、デメリットを紹介します。
プライベートと仕事を分けたい方、海外旅行や海外出張が多い方は、ぜひ読んで、デュアルSIM設定でスマホを有効活用しましょう
デュアルSIMとは?
デュアルSIMのデュアルとは二重という意味です。
一台のスマホに2つのSIMカードを設定することで、2つの回線や電話番号を利用できます。
そのため、2台のスマホ・携帯電話を持ち歩く必要がなくなります。
また、LINEは1つのアカウントに対して、1つの電話番号が必要になり、デュアルSIMを使えば、2つのLINEアカウントを持てます。
これにより、仕事用のLINEアカウントと、個人用のLINEアカウントが持て、便利です。
デュアルSIMの組み合わせ
デュアルSIMにはいくつかの組み合わせがあります。スマホ端末によって異なりますが、大きく分けて以下の組み合わせがあります。
・物理的なSIMカードを2枚入れる
・1枚はSIMカード、もう一つはeSIM
・2つともeSIM
近年最も多いのが、「1枚はSIMカード、もう一つはeSIM」で、最新のスマホ端末では、2つともeSIMになっていることがあります。
iPhone 13以降では、2 つの eSIMを同時に利用することもできます。
総務省がeSIMを各携帯電話会社に促進しているため、今後は物理的なSIMカードの利用に代わって、eSIMが普及していくと予想されます。
SIMカードとeSIMの違い
SIMカードとeSIMの違いは、物理的なものであるかどうかです。
SIMカードは物理的なカードであるのに対して、eSIMは物理的なカードではありません。
これによって、携帯電話会社の乗り換えをする際には、スマホ端末に差し込まれているSIMカードを抜き差しして交換する必要があります。
一方で、eSIMは、スマホ端末の画面を操作して、交換、設定が完了します。
SIMカードを利用する際には、そのSIMカードが郵送されるのを待つ必要がありますが、eSIMでは、携帯電話会社の契約が完了したら、データの入れ替えや設定をするだけで、乗り換えが完了します。
デュアルSIMの種類と機能

デュアルSIMには、組み合わせがいくつかあります。それによって、2つの通信を同時に行ったり、切り替えできます。
同時待ち受け | 切り替え | 利用回線 | 通話中のデータ通信 | |
DSSS | X | その都度手動 | SIMカードのみ | X |
DSDS | 〇 | 自動 | 4G/3G | X |
DSDV | 〇 | 自動 | 両方4G | X |
DSDA | 〇 | 自動 | 両方4G | 両方のSIMで可能 |
DSSS(デュアルSIMシングルスタンバイ)
DSSSは、他の組み合わせと比べると、機能が少なくなります。
2つの回線を同時に待ち受けできません。どちらか1つの回線を有効にすることができ、その間もう一つの回線は、圏外になります。
DSDS(デュアルSIMデュアルスタンバイ)
DSDSは、2つの回線を同時に待ち受けることが可能です。
その際の利用回線は、3Gと4Gになります。
DSDV(デュアルSIMデュアルVoLTE)
DSDSよりも優れているのが、DSDVです。
2つの回線を同時に待ち受けることが可能で、その際の利用回線は、両方とも4Gです。
DSDA(デュアルSIMデュアルアクティブ)
デュアルSIMの組み合わせで現在、最も優れた機能を持つのが、DSDAです。
2つのSIMを同時に待ち受けでき、片方が通話中でももう片方でデータ通信できます。
つまり、通話中に、別のSIMで映画などの大量データをダウンロードすることも可能です。
デュアルSIMのメリットとデメリット

デュアルSIMのメリットとデメリットを解説します。
デュアルSIMのメリット
- 1つのスマホ端末で、2つの電話番号を利用
- 電波の届きにくい場所での回線の切り替えも可能
- 安い通信会社を選んで、国際ローミング
- それぞれの格安SIM会社の特典を利用できる
デュアルSIMでは、携帯電話のユーザーは1つのスマホ端末で、2つの電話番号を利用できます。
ユーザーは2つの異なる携帯電話の回線を切り替えることができます。
まず、1つのデバイスで2つの異なる番号を持つことで、ユーザーはプライベートと仕事を分けられます。
また、プロバイダーごとに異なる料金プランを利用でき、携帯電話料金を最適化することも可能です。さらに、電波の届きにくい場所での回線の切り替えも可能で、その時々にあった通信回線を自由に選択できます。
さらに、デュアルSIM対応しているスマホ端末では、別途SIMを購入する必要がなく、安い通信会社を選んで、国際ローミングができます。
デュアルSIMによって、2つの電話番号を持つことで、それぞれの格安SIM会社の特典を利用できます。例えば、ワイモバイルなら、Yahoo!プレミアムが無料に使えたり、UQモバイルでは、データが低速で使い放題の節約モードが利用できます。
デュアルSIMのデメリット
1台のスマホで2枚のSIMカードを使うのは、便利ですがデメリットもあります。
- バッテリー消費が早い
- 初期設定する手間がある
- 端末によっては、microSDカードが使えなくなる
- 利用しているスマホ端末に対応していない通信回線がある
デュアルSIM対応のスマホ端末の主なデメリットの1つは、バッテリーの消耗が早くなることです。あわせて「デュアルSIMでスマホの設定でバッテリーの消費を抑える方法」もご覧ください。
これは、デュアルSIMで使われる電波が、多くのエネルギーを消費するためです。
また、通信の設定に関しては、通信会社の案内に従って行えば誰でもできるようになっていますが、それでもスマホの操作が苦手という人には、少々難易度が高い可能性もあります。
そのほか、デュアルSIM対応端末の中には、microSDカードを使用できない端末もあり、携帯電話に保存できるデータ量に妥協しなければならない場合もあります。
デュアルSIM対応のiPhone
デュアルSIMに対応しているのは、iPhone XR、iPhone 11、iPhone 11 Pro、iPhone 11 Pro Max、そしてそれ以降のすべてのiPhoneモデルです。
DSDVに対応していますので、同時に2つの回線をアクティブにして、電話の着信を待ち受けられます。
デュアルSIM対応のAndroid
デュアルSIMをサポートする最も人気のあるAndroidデバイスの1つは、サムスンのGalaxy M23 5Gです。
Huaweiなら、HUAWEI P40 Pro 5Gがおすすめです。デュアルSIM(DSDV)に対応しているだけでなく、トリプルカメラシステムを追加し、より綺麗な写真撮影をより簡単に行えるようになりました。
もう少し手頃なものをお探しなら、Xiaomi Redmi Note 9がおすすめです。優れたパフォーマンスで、デュアルSIM対応。美しい6.53インチのIPS LCDディスプレイを搭載しています。
デュアルSIMの使い方・設定方法
iPhoneをデュアルSIMにする場合
「設定アプリ」→「モバイル通信」→「モバイル通信プラン」のオプションから、オンラインデータ通信に使用するSIMを選ぶことができます。
AndroidをデュアルSIMにする場合
「「本体設定」→「SIMとネットワーク」タブに移動します。お好みのSIMカードを選び、スイッチを入れてください。
デュアルSIMのよくある疑問
ここでは、デュアルSIMに関するよくある疑問に答えます。
SIMフリーじゃないとデュアルSIMにできない?
SIMフリーのスマホでなくても、デュアルSIMを利用できます。
ほとんどの最近のスマホ端末は、デュアルSIMに対応しています。
デュアルSIMは着信時どうなる?
それぞれのSIMには、割り当てられた電話番号があります。
設定によっては、着信する形式は異なりますが、どちらの回線で電話に出るか選択できる場合もありますし、片方だけ着信し、もう一方は圏外になるケースもあります。
デュアルSIMの切り替えは自動?
これは、デュアルSIMの種類によります。
一部のデュアルSIMカードは、異なるネットワークやサービスの間で自動的に切り替えることができます。
例えば、2つの異なる通信回線に接続されているデュアルSIMカードの場合、利用回線を自動で切り替えることができる場合があります。
しかし、他のデュアルSIMカードでは、利用回線の切り替えを手動で行う必要があります。
まとめ
デュアルSIMは、プライベートと仕事の分離を可能にする、素晴らしく便利な機能です。
デュアルSIM対応のスマートフォンでは、2つの携帯電話回線を切り替えて使用することができ、海外での利用も手間いらずとなります。