西部ガスVS九州電力、電気ガス料金を徹底比較!あなたの家計を救うのはどっち?
九州電力と西部ガスは、どちらも電気サービスを提供しており、どちらがお得なのかと迷っている方もいらっしゃるでしょう。
2016年の電力自由化以降、九州エリアでの競争が激化しています。
この記事では、両社の電気料金を徹底的に比較し、どちらがよりお得な選択肢であるかを探ります。
電気料金の基本情報
電気料金はどの電力会社でも基本的な項目は同じです。 電力自由化以前から存在する「従量電灯B」が最も一般的なプラン。このプランは基本料金と電力量料金によって構成されています。
項目 | 解説 |
---|---|
基本料金 | 電力会社が設定した固定料金。 電力を使わなかったとしても発生 |
電気量料金 | 使用量に応じて、増減。 |
・第1段 | 0~120kWh未満の使用電力量に適用 |
・第2段 | 121~300kWh未満の使用電力量に適用 |
・燃料費等調整額 | 原油価格や液化天然ガス価格などから算出。平均の燃料価格により毎月変動する調整額 |
再生可能エネルギー発電促進賦課金 | 太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーを買取するための費用 |
料金体系は、「基本料金」「電力量料金」「燃料費等調整額」「省エネ賦課金」から成り立っています。
「基本料金」とは、家庭で契約しているアンペア数に基づいて決まる固定費です。
「電力量料金」は実際に使った電力量に応じて計算される変動費です。
「燃料費等調整額」は、電気事業者が電気をつくるための原材料(原油、石炭、液化天然ガスなど)を仕入れると燃料費調整額が上昇します。
「再エネ賦課金(ふかきん)」とは、正式名称「再生可能エネルギー発電促進賦課金」で2012年7月から導入開始。電力会社が再生可能エネルギーの電力を買取るために必要な費用の一部を、電力の利用者が負担するものです。
料金は全国一律で、毎年5月から適用されます。
省エネ賦課金(ふかきん)の単価は1kwhあたりで算出し、2022年度は3.45円、2023年度は1.40円、2024年度は3.49円です。
九州電力のスマートファミリープランと従量電灯Bの比較
九州電力の場合、従量電灯Bプランが一般的ですが、2年契約を条件にしたスマートファミリープランにすると、年間777円割引となります。
九州電力のスマートファミリープランと従量電灯Bの比較
区別 | スマートファミリープラン | 従量電灯B | 差額 | |
単価 | 単価 | |||
基本料金 | 10A | 316.24円 | 316.24円 | ー |
15A | 474.36円 | 474.36円 | ー | |
20A | 632.48円 | 632.48円 | ー | |
30A | 948.72円 | 948.72円 | ー | |
40A | 1264.96円 | 1264.96円 | ー | |
50A | 1581.20円 | 1581.20円 | ー | |
60A | 1897.44円 | 1897.44円 | ー | |
1kWhあたりの単価 | ||||
電力量料金 | ~120kWh | 18.37円 | 18.37円 | ー |
121kWh~300kWh | 23.97円 | 23.97円 | ー | |
301kWh~ | 25.87円 | 26.97円 | 1.1円 | |
年間割引 | 年間777円割引 (月換算約64円) | 無し | ||
年間割引適用の条件 | 2年契約 | ー |
2年契約を条件に納得できる場合には、スマートファミリープランがお得と言えます。
スマートファミリープランを2年未満で解約する場合、すでに割引した差額が精算されます。
西部ガスの電気料金の基本情報
西部ガスの最も一般的なプランは「プラスでんきプラン1」。
このプランは九州電力の従量電灯Bに相当します。
九州電力と西部ガスの電気料金の比較
九州電力のスマートファミリープランと西部ガスのプラスでんきプラス1を比較した表は以下の通りです。
この比較でおいて、わかることは西部ガスのほうがわずかに安いということです。
区別 | 西部ガス | 九州電力 | ||
プラスでんきプラン1 | スマートファミリープラン | 差額 (率) | ||
基本料金 | 10A | 315.00円 | 316.24円 | 1.24円 (0.4%) |
15A | 472.50円 | 474.36円 | 1.86円 (0.4%) | |
20A | 630.00円 | 632.48円 | 2.48円 (0.4%) | |
30A | 855.00円 | 948.72円 | 93.72円 (9.9%) | |
40A | 1070.00円 | 1264.96円 | 194.96円 (15.4%) | |
50A | 1310.00円 | 1581.20円 | 271.20円 (17.2%) | |
60A | 1482.00円 | 1897.44円 | 415.44円 (21.9%) | |
1kWhあたりの単価 | ||||
電力量料金 | ~120kWh | 18.28円 | 18.37円 | 0.0% |
121kWh~300kWh | 23.88円 | 23.97円 | 0.0% | |
301kWh~ | 25.78円 | 25.87円 | 0.0% |
(※) 2年契約を条件にした、九州電力のスマートファミリープランは、年間777円割引(月換算約64円)。
西部ガスの「プラスでんきプラン1」と九州電力の「ファミリープラン」を比較すると、以下の通りです。
- 基本料金は20A以下ではほぼ同じで、30A以上は、西部ガスがわずかに安い
- プラスでんきプラン1の方が30Aで93.72円(9.9%)、40Aで194.96円(21.9%)の差がある
- 電力量料金の1kWhあたりの料金は同じ
- 九州電力のスマートファミリープランは年間777円の割引適用あり(2年契約条件)
以上から、契約アンペアが20A以下は大きな差はないが、30A以上と大きくなると西部ガスの方が割安感が大きいです。
ただし、九州電力のスマートファミリープランの年間割引を考慮すると、その差は小さくなります。
電気代を安くするには、料金の比較以外にも、日常的に電気を使う際の節約方法が重要です。あわせて「家電製品別の電気代を節約する方法!」もチェックしてください。
ガス料金は同一料金
ガスの料金は九州電力も西部ガスも同じです。
料金表 / 使用量 | 基本料金 | 従量料金(※) |
15㎥未満 | 913円 | 234.07円 |
15~30㎥未満 | 1,133円 | 219.41円 |
30~100㎥未満 | 1,562円 | 205.11円 |
100㎥以上 | 2,167円 | 199.06円 |
(※)従量料金は2023年12月分
結局どの電力サービスにすればいい?
メインの戦いは、西部ガスと九州電力の間で展開されるセット契約の割引競争です。
両社はそれぞれ独自の割引プランとポイントサービスを提供し、消費者に魅力的な割引を提示しています。
西部ガスのセット契約での割引
西部ガスで、電気とガスを利用すると、割引が適用となり、ガス料金は3%お得(最大1,100円まで)になります。
また、ポイントサービスとして、「プラスでんきプラン」を契約すると、電気料金の支払いごとにポイントを付与。
200円ごとに1ポイントが提供され、7種類の提携ポイント(Tポイント、ポンタ、楽天ポイント、WAONポイント、JQカード、nimoca、dポイント)に交換可能です。
「九州電力とENEOSでんきの料金比較」もあわせてご覧ください。
九州電力のセット契約での割引
九州電力には、「九電グループまとめてあんしん割」きゅうでんガス、九電グループのインターネット回線「BBIQ」、スマートフォン「QTモバイル」の契約に割引が適用されます。
夫婦2人の場合の以下のケースでは、毎月1,150円がお得になります。
電気契約が30アンペア、スマートファミリープランの場合
- スマホ代 :
QTモバイルの「データ+通話」コースを2回線利用で、1回線110円で2回線なら220円お得 - インターネット代 :
BBIQホームタイプをご利用で「BBIQつづけて割」にご加入の場合で毎月330円の割引 - ガス代:
23㎥/月、きゅうでんガスへ切替の場合で毎月600円の割引
ポイントサービスとしては、手続き不要で、「電気」と「ガス」のセット契約で、Qピコも貯まり、九州の特産品などが抽選で当たります。
あわせて「九電グループまとめてあんしん割の解説記事」もご覧ください。
QTモバイルとは?
QTモバイルは九州電力グループの格安SIM。
通信回線はドコモ、au、ソフトバンク回線から選べます。
今使っている携帯電話番号を変更せずに乗り換えができるのも魅力です。
名称 | QTモバイル(キュティーモバイル) |
料金プラン(税込) 適用条件:九州電力+BBIQ会員 | ・2GB:880円 ・4GB:1,210円 ・6GB:1,430円 ・10GB:1,650円 ・20GB:1,870円 ・30GB:2,970円 |
余ったデータの翌月くりこし | あり |
初期費用 | 3,300円(税込) |
SIMカード発行手数料 | 375.1円(税込) |
解約違約金 | 0円 |
最低利用期間 | なし |
MNP転出手数料 | 無料 |
利用通信回線 | ドコモ回線、au回線、ソフトバンク回線 |
\期間限定キャンペーン開催中!/
ドコモ・au・ソフトバンク回線の利用可能!自宅でのりかえがスムーズ
QTモバイルのサービス内容の詳細を解説した記事もご覧ください。
節約方法も併用しましょう
電気料金プランを見直すだけでなく、日常生活での節電や家電製品ごとの省エネルギー対策も重要です。
例えば、LED照明の利用や省エネの家電製品への買い替え、不要な電源のオフなど、小さなことから始めてみましょう。
詳細は、「電気代を節約する方法」の記事で解説しています。ぜひご覧ください。
まとめ
九州電力の「スマートファミリープラン」と西部ガスの「プラスでんきプラン1」で電気料金を比較すると、20アンペア以下の基本料金では大きな差はありませんが、30アンペア以上になると西部ガスがより割安になります。
一方、九州電力のプランの電気料金は、2年契約を条件に年間777円の割引が得られます。
ガス料金は両社とも同じで、使用量に応じた従量料金が適用されます。
セット契約を比較すると、西部ガスでは、電気とガスのセット契約でガス料金が最大1,100円まで3%割引になり、電気料金の支払いにポイントサービスもあります。
それに対して、九州電力では電気契約者に、きゅうでんガス、BBIQ、QTモバイルの割引が適用され、例えば夫婦2人の場合には毎月1,150円お得になる可能性があります。
アンペア数や契約年数、セット割引の有無によって、どちらのサービスがお得か異なります。
総合的に見ると、電気とガスセットなら、西部ガスがおすすめ。一方で、電気、ガスに加え、インターネット回線やスマホを利用するのであれば、九州電力がおすすめとなります。
「九州電力の料金プランの違いを解説した記事」もあわせてご覧ください。